少しずつひとこちゃんの過去作をたどっているシリーズなんですが、今回は最新作「Goethe!」つながりのこちらの感想をば。
「春雷」~ゲーテ作「若きウェルテルの悩み」より~
これ、今回の「Goethe!」を観劇するにあたり予習しようかどうしようか悩んで結局見ずに挑んで今頃見てみたのですが、「おおお、ここまで似てたのか…」とびっくりするくらい同じでした。
そりゃ「若きウェルテルの悩み」というモチーフが同じなだけあって同じストーリーにはなるんですけど、これを先に見ていたら「Goethe!」の感想ももう少し変わってたかもなあ。
主演はとにかくびっくりするぐらい美しい彩凪翔さんです!
もともと美人タイプの男役さんだったと思うのですが、いやー、驚きの美しさですね。この時で翔さん研8でしょうか?
翔さんはゲーテとウェルテルの2役ということで、冒頭ゲーテが「若きウェルテルの悩み」を書き始める場面から始まり、劇中劇的な感じで「若きウェルテルの悩み」をなぞっていきます。で、終りに物語を書き終えたゲーテが再び現れて、出版社から自作の舞台化のオファーが来て、ついでに最新作をぜひ見せてほしいと言われて完成させたのが「若きウェルテルの悩み」というエンディングになります。
花組「Goethe!」のひとこちゃんは終始ゲーテ役なんですけど、この「若きウェルテルの悩み」という創作がそもそもゲーテ自身の体験実話みたいなものなので、ゲーテ≒ウェルテルなんですよね。ここが「春雷」も「Goethe!」も同じに感じる所以かと。
ヒロインは大湖せしるさん。この時で男役から娘役に転向して1年ちょいくらいでの初バウヒロインだそうです。
出てきたとき(どうしても美咲ロッテが頭にあるので)「これまたずいぶん年上のロッテだな…」と笑。実際せしるさん88期、翔さん94期ということで結構な姉さん女房なロッテでした。あと、元男役だったせいかお歌が全然娘役っぽいソプラノじゃないのにもビックリ。
花組「Goethe!」でだいやが演じたケストナーは「アルベルト」ということで鳳翔大さん。この3人が主要役です。
で、ひとこちゃん。
ひとこちゃんはこのとき研3!お役は「ヤン」という村人役ですが、ちゃんとセリフもあるんですよ!あとはパーティーのバックで踊ってたりする男役さんのうちの一人だったりして、いかにも下級生~!って感じのお役でした。この「春雷」の直前が「ベルサイユのばらフェルゼン編」で小公子をやってるので、注目され始めの頃でしょうかね。
お話の運びは「春雷」も花組「Goethe!」と基本的には同じ。原作の「若きウェルテルの悩み」に忠実なのは「春雷」の方でしょうか?
親友ウィルヘルム(帆風成海さん)がめちゃくちゃ明るいお役で、「あれ、こいつ全然死ななそう…w」と思って見てたら、ウィルヘルムは原作どおり、ウェルテルからの手紙を受け取るお友達で、道ならぬ恋に破れて命を落とすのはウェルテルが信頼している作男・ロルフ(真那春人さん)。まなはるさん、お芝居めちゃくちゃよかったなあ~!このウェルテル&ロッテと対比になるカップルのお話は花組「Goethe!」のほうが相当設定を変えていたのね。
ウェルテルとロッテが雨の中、外でウフフ♡なことする場面とか、ウェルテルがロッテの肖像画を持ってロッテの家に行くけどアルベルトがいて招かれざる客だったという場面とか(「Goethe!」ではロッテが好きな戯曲「エミリアガロッティ」の手作り劇場模型を持っていきますね)、ロッテが手紙を出すけどウェルテルには届かずすれ違ってしまう、とかが共通モチーフでしょうか。
そう、ロッテとのいちゃいちゃシーンは「春雷」のほうが激しいんですね!!!宝塚でこんなに直接的な接触(?)シーンあるの初めてみたかも。ロッテの首筋やら腕やらに唇を落とす翔さんのなんとエロ美しいことでしょう!!思わず見てて「いや~!!そこまでやるの~~~♡♡♡」と悶えてしまいました。
で、ひとこちゃんに話を戻しますと、なんとラスト、ウェルテルが自らピストルの引き金を引いて命を絶つ場面、演じてるのはひとこちゃんなんですってね!わ~🙌🙌🙌
こういう場面をまかせてもらえるあたり、当時のひとこちゃんに対する期待を感じることができて、10年以上後に見返してても楽しくなりますね~!
超番外編・「ニジンスキー」
2011年雪組、ちぎさん東上公演です。超番外編なのは言うまでもなく、この公演にひとこちゃんは出ておりません。この頃はまだ研1さんの組回り中ですね~。そして2011年4~5月公演ということは東日本大震災直後!と割と大変な時期の公演だったようです…
が、「春雷」と同じ原田諒先生作品&出演者が結構かぶってるのと、最近スカステでやってたのを見たついでにここで少しばかり感想を。
あのですね、やっぱりちぎさんとひとこちゃん、似てるよね〜!
ちぎさんのふとした表情が「もうまんま今のひとこちゃんじゃん!」と思うほどに似て見えるのは私のひいき目なんでしょうか。
まあ、同じようなヅカメイクしてるんだから正直どんな人でも似て見えるのは宝塚あるあるなんですけど、ちぎさんとひとこちゃんはお顔立ちや背格好がもともと似ているところに、ちぎさんの男役のすべてをこの後新公4回分叩き込まれて(?)育ったひとこちゃんなのでまあ似ないわけがない。
セルゲイ役のきたろう(緒月遠麻)さんは、背が高くて渋い男役さんですね~!ちぎさんがひとこちゃんなら、きたろうさんがあかさんに見えてくる不思議(笑)何ならミハイル役の大凪真生さんがすごく背の高い金髪の男役さんで、この方が希波らいとくんにすら見えてくるw
私は2011年の雪組公演を見ているはずなのに、なんかつい最近の花組さんを見ている気になってすらいましたw
「春雷」とのかぶりということでこの演目はなんと彩凪翔さんが娘役、大湖せしるさんはまだ男役でご出演。ということで2年後あなたたち、この同じバウホールで男女逆転でお芝居してるのよ…と思うとちょっと面白かったです。それにしても翔さんデカくて逆にせしるさんめっちゃ小さくて、せしるさん娘役転向もうなずける感じでした。
また「春雷」で好演していたまなはるさんがこちらでもいい演技でした〜!
あとは噂には聞いていましたが本当にがっつり男役同士の同性愛が描かれるんですね~。娘役の立場はいったい…となるところ、愛加あゆさんとの愛もしっかり描かれていてなんとか宝塚の体裁を保ったかと。
きたろうさんが愛憎相半ばするセルゲイの複雑な心境をうまく演じておられて、愛ゆえにヴァーツラフ(ニジンスキー)を束縛したいけどできないもどかしさだったり、そしてそのセルゲイの重い愛憎と当時の世情などに翻弄されてどんどん精神を病んでいくニジンスキーちぎさん、という、わりと見ごたえのある演目でございました。
ひとこちゃんは一ミリも出演していませんが、なんとなくひとこちゃんを見た気になれる、そんな一作でもありました(笑)